子育て中にてこちゃこちゃ本棚

読んだ本、絵本、観たドラマや映画やなんかのメモと育児関係

正しい家族なんてわからないよ

 

 

 読む前、「感動の名作」とかよく聞いてて、先に読了していた知人も「泣ける」って言ってたからそういうものと期待したけど、なんか違う。

 主人公は飄々としていて、他人に入れ込みすぎないよう距離をとることがとっても上手になっている。でも、まだ子どもという立場で、「ふつうの家族」でもいろんなイベントが起こる時期。そういうふとした時に、化けの皮が剥がれるじゃないけど、自分が壊れないように作り上げた殻にヒビが入るみたいな、でも崩れるほどではないっていうメンタルの安定・不安定さが、読んでて泣きたくなる気持ちになった。「泣ける」ってそっち??

 「ふつうの家族」「ふつうの親」ってよく聞くフレーズだけど、それって具体的に誰のことなんだろうね。そしてその人って本当に「ふつう」なの?「ふつう」って何?って考えさせられる本だった気がする。

 主人公が言った「私は正しい家族を知らない」っていうセリフも、なんかドキッとした。「正しい家族」って何…

 

 全体的にはみんな大体はいい人ばっかりで、温かい物語ではあったと思う。正直梨花さんは私は解せないけど。主人公は幸せだと思えるお話だった。でもなんかね、バトンは渡された、そんで、大丈夫??って、心配にもなっちゃった。