女性にぜひ読んでもらいたい一冊
自分が子供の頃に教えてほしかったな、ということがたくさん書かれていました。私は今現在、いろいろありながらも幸せに生きているので、この人生が悔いばかりとは全然思わないけれど、この本に書いてあるようなことを知っていたら、あの時の苦しみを回避できたのかなあとか、もっとちゃんとした人間になれてたのかなあとか、そんなことを考えてしまいます。たぶん、そう思うのも、自分がすでにアラサーだからだとも思いますが。思春期の頃に言われてもわからなかったかなあ。
第1章がすでに衝撃でした。「お母さんなんか嫌い!」って娘に言われても、西原さんはこんな寛容でいられるんだ、って。子育ての苦労についても語られているのですが、その苦労の意味を見出していて、子供の巣立ちを見守る姿勢が本当にすごいと思いました。
(こんなこと考えても仕方ないけど)私の母親はまず否定から入るタイプだったので、反抗期でも西原さんから信頼されて見守られている娘さんがちょっと羨ましいです。
いや、私の母親も大変だったろうし、今では育ててくれた感謝はもちろんしているし、自分が母親の立場だとしてもっとうまくできる自信なんて無いのですが、もうちょっと、肯定してほしかったなあ。
そんな子育ての話から始まって、女性が生きていく上で、賢くなりましょうということが優しい調子で書かれています。弱っている時に読むと泣いてしまいそう。
一点、本の内容で気になることとしては、「みんなもっと外道になってもいいんじゃないか」という一節があるのですが、そこに出てくる具体的なエピソードが、ほんとに外道です。これがちょっと嫌でした… 「そこまでしたくない」と思います。しないためにはやっぱり賢くならなきゃなんでしょうね。
人生って大変!
でもいいこともあるからね。「欲しいものは自分で手に入れろ」は、私も頑張りたいところです。
〈追記〉
西原さんの娘さんのブログが話題になりました。ネットの育児界隈を騒然とさせたものでもあります。
それを知った今考えると、この本もどうなの、という気持ちがないではない。
苦しいな。